労災保険の加入条件は!? 個人事業主と一人親方の違い、手続きまでプロが一挙紹介

労災保険は、労働によるケガや病気に対し補償を行う保険です。
主に労働者が対象となり、正式に労働災害が生じても対象とならない場合もあるなど、細かな加入条件があります。
そして、労働者ではない個人事業主や一人親方にとっての労災保険はどうなるのか、など気になる点もたくさんあるでしょう。
この記事では、個人事業主や一人親方の労災保険を中心にプロが解説していきます。
労災保険の加入条件紹介
基本的な労災保険には加入条件があります。労働者を1人でも雇用している法人や個人事業主は、加入が義務付けられています。
具体的に記すと以下になります。
事業主
事業を行う法人・個人を問わず、雇用している労働者がいる場合、労災保険への加入は義務となります。
労働者
ここでの労働者の範囲は広く「正社員」「契約社員」「アルバイト・パート」「日雇い労働者」も含まれます。一方で事業主本人やその家族従業員などは基本的には対象外となります。
手続き
労災保険の加入条件を確認し、その後は手続きに移ります。
以下のような手順で加入を行います。
手順 | 内容 |
---|---|
① 加入義務の確認 | 労働者を1人以上雇用している場合は加入義務あり |
② 必要書類の準備 | 労働保険関係成立届(様式第1号)、概算保険料申告書(様式第6号) |
③ 書類の提出 | 労働基準監督署または労働保険事務組合へ提出 |
④ 労災保険料の納付 | 賃金額に応じた保険料を事業主が全額負担 |
⑤ 保険適用開始 | 書類提出&保険料納付完了後に適用開始 |
この手順を参考に手続きを進めてください。
一人親方の労災保険なら、当団体の概要を確認すればより詳しい内容を確認できます。以下からご覧ください。
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労災の補償内容
労災保険が実際にどういった災害に対する補償をしてくれるのかを紹介します。
以下が主な補償内容となります。
補償内容 | 支給内容 |
---|---|
療養(補償)給付 | 治療費 全額補償(自己負担ゼロ) |
休業(補償)給付 | **給付基礎日額の80%**を支給(4日目以降) |
傷病(補償)年金 | 1年6か月経過後も治らない場合に年金支給 |
障害(補償)給付 | 障害の程度に応じて年金または一時金支給 |
遺族(補償)給付 | 遺族に年金または一時金支給 |
葬祭料 | 最低31万5000円+30日分の給付基礎日額 |
介護(補償)給付 | 介護が必要になった場合、介護費用を支給 |
療養(補償)給付
業務中のケガに関し、治療費を全額補償します。自己負担はゼロです。
休業(補償)給付
休業から4日目以降、給付基礎日額の80%が支給されます。
傷病(補償)年金
業務上のケガが1年6か月が経過しても治らない場合に年金として支給されます。
障害(補償)給付
ケガ等で残った障害の程度によって年金や一時金支給が行われます。
遺族(補償)給付・葬祭料
万が一亡くなった際、遺族に年金や一時金が支給されます。また最低31万5000円+30日分の給付基礎日額が葬祭料として用意されます。
介護(補償)給付
介護が必要になった方の介護費用が支給されます。
労災保険の補償範囲は広く、加入することで大きな安心を得られるのは間違いないでしょう。
労災保険の特別加入
労災保険には「特別加入」という制度があります。
ここまで労災保険が労働者のための保険であること、人を雇用する事業主の加入が義務であることを説明してきました。
しかし、この条件の中で特殊な立ち位置となる方々がいます。
一人親方と労災保険
それが一人親方です。
一人親方は、建設業や林業など特定の業種において、人を雇用せず主に仕事を請け負って働く個人事業主のことを指します。一人親方は「事業主」の括りとなりますので、本来は労災保険の対象ではありません。
しかし、一人親方に関しては働き方が労働者にかなり近い(元請けから業務を委託される点など)点や危険を伴う作業も多いことから「特別加入」が特例で認められています。
特別加入団体に入って加入
一人親方の労災保険特別加入は任意保険であり、一人親方自身で加入しなければなりません。
加入は、労働局(国)の認可を得た特別加入団体に入ることで可能になります。特別加入団体は数多くあり、それぞれサービス内容が異なります。
当団体のサービス内容は以下から確認してください。当団体は労働局の認可を受け、加入者のみなさんが安心して、スムーズな労災保険活用ができるようサービスを用意しています。
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自分が一人親方の対象業種かチェック
一人親方は仕事の性質上、労災保険に特別加入することができますが、前述の通り、個人事業主は基本的に労災保険加入はできません。
自身が対象かどうかはしっかりと確認してから手続きするようにしましょう。以下が主な対象業種となります。
業種 | 具体的な職種例 |
---|---|
建設業 | 大工、左官、とび職、電気工事、塗装工、防水工、内装工、解体工、配管工 など |
林業 | 伐採、造林、下刈り、枝打ち など |
漁業 | 沿岸漁業、沖合漁業、採貝・採藻 など |
船員(船舶所有者に雇われない者) | 運搬船、漁船の船員 など |
その他特定業種 | 自動車運転手(貨物運送・個人タクシー)、清掃作業員(ゴミ収集など)、塵芥(じんかい)処理業 など |
より詳しい情報については以下記事をご覧ください。
→ 一人親方とは?個人事業主との違いや労災保険、メリット・デメリットについてわかりやすく解説
労災保険未加入は危険
労災保険の加入条件、一人親方の特別加入などについて説明してきました。
労災保険は事業主にとって、一人親方にとってそれぞれの理由で非常に重要となります。未加入によるデメリットも含め、ここから説明します。
未加入と罰則【事業主】
すでに触れましたが、1人でも雇用をしている事業主は労災保険に加入する義務があります。未加入の場合、労働局の職員や労働基準監督署の監督官などの行政庁から勧奨や指導を受けることもあります。
それでもなお未加入の事業主がいる場合があります。「必要性の認識がない」「保険料負担を嫌がった」など理由はさまざまです。
しかし雇用をしている以上、義務は義務です。以下のような追徴などの罰則や大きなデメリットを被る可能性もあります。
違反内容 | 罰則・不利益 |
---|---|
① 労災保険未加入(加入義務違反) | 6か月以下の懲役または30万円以下の罰金(労働保険徴収法第42条) |
② 労災事故発生時の費用負担 | 労災事故が発生すると、国が支給した労災給付額の全額または一部を事業主が負担(労働保険徴収法第31条) |
③ 過去の保険料の追徴 | 未加入期間分の**労災保険料+延滞金(最大年14.6%)**が徴収される |
④ 労働基準監督署からの指導・勧告 | 悪質な場合、行政指導・監督指導の対象となる |
⑤ 社会的信用の低下 | 労働者や取引先からの信用失墜、公共事業の入札制限などの影響あり |
延滞金は大変に高く設定されており、故意の場合にはさらに高額の罰則金を支払う可能性も出てきます。必ず加入しましょう。
労災保険の選び方については、以下をご覧ください。
未加入リスク【一人親方】
一人親方の労災保険加入は任意であり、義務ではありません。
ただ、一人親方の労災保険加入は「マスト」と言っても良いほど重要でしょう。
一人親方の仕事はケガの危険が伴う場合も多くあり「もしも」を考えるシチュエーションが他業種より多くあります。
ケガなどの治療費はもちろん、休業中の補償や障害補償もカバーし、国が認めた保険である点の安心感もあります。
保険料は給付基礎日額によって変化します。当団体の金額は以下となりますので、併せてご覧ください。
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労災保険の加入条件はしっかり確認を
個人事業主、一人親方ともに、それぞれの理由で労災保険に重要な意味を持つことを説明してきました。
雇用をしている個人事業主にとって労災保険加入は義務であり、一人親方には特別加入の形で労災保険の対象となることができます。
労災保険は働く労働者や一人親方にとって、そして人を雇用する事業主にとっても不可欠なものです。内容を理解し活用することをおすすめします。
投稿者プロフィール

- 代表理事
-
いつもコラムをお読みいただきありがとうございます。
『建設業界を元気にしたい!』そんな思いで建設業に従事する方々が抱える問題点や悩み事に少しでもお役に立てれば幸いです。
【略歴】
・2011年 某外資系保険会社に入社
・2013年 労災保険特別加入団体の運営を開始
・2016年 大手生命保険会社100%出資代理店へ転身
・2024年 一人親方労災保険連合会【親方プラス】を設立 現在に至る
【趣味・特技】
キャンプ、つり、スキー、サッカー、ゴルフ…etc
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