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一人親方は専従者給与を正しく活用して税金対策をしましょう!

一人親方は専従者給与を正しく活用して税金対策をしましょう!

一人親方の税金対策の一環となるのは、専従者給与の活用です。しかし、専従者給与をいざ活用しようと思っても、具体的にどんな条件や注意点があり、節税効果はどれほどあるのかなど、疑問点が多く湧いてくるでしょう。

今回は、一人親方が専従者給与を活用するための条件や注意点に関して解説していきます。専従者給与を導入検討している一人親方である個人事業主の方は、ぜひ最後までご覧ください。

一人親方が活用すべき専従者給与とは

まず、専従者とは、事業主のもとで働いている家族のことです。したがって、専従者給与とは、事業主のもとで働いている家族に対して支払われる給与のことです。

専従者給与の活用によって、給与を経費として計上できるため、節税対策につながります。原則、家族である従業員に対して支払われる給与は、経費としての計上はできません。なぜなら、家族への給与は生計をともにする事業主本人の収入を付け替えたものであると、基本的に見なされるためです。

しかし、一定の条件を満たすことで、経費として計上できる専従者給与にできます。つまり、もともと課税対象だった給与を経費扱いにすることで非課税になるため、節税対策になるということです。

専従者給与を活用するための条件

専従者給与を活用するためには、主に5つの条件を満たす必要があります。現在の家庭の事情と照らし合わせ、条件を満たせるかどうかを考えながらご覧ください。

配偶者や親族は青色申告者と同一の生計であること

専従者給与を活用するための第一条件は、事業主が青色申告者であることです。そして、専従者給与を受け取る配偶者や家族は、青色申告者と生計をともにしていなければなりません。

要するに、家族の収入源が同じでなければならないということです。ほかの仕事で安定した収入を確保している家族がいれば、その家族は専従者には当てはまりません。ただし、同居していなくても、家賃や生活費、学費などを事業主が負担している場合は、生計をともにしていると見なされます。

専従者給与のことを青色申告の場合は「青色事業専従者給与」と呼び、白色申告時と区別しています。白色申告時でも「事業専従者控除」という名目で一定金額控除されますが、青色申告では家族への給与を全額経費として計上可能です。

よって、税金対策をする際は青色事業専従者給与を活用することをおすすめします。

当てはまる年の12月31日で15歳以上の親族であること

専従者として見なされるためには、事業主の家族や親族が当てはまる年の12月31日の時点で15歳以上でなければなりません。

しかし、たとえ15歳以上だったとしても、高校生や大学生である場合は、学業に専念しなければならないため、専従者として見なされない場合があります。

6か月より長く事業に専従していること

専従者は、6か月より長く事業に専従している必要があります。ほかの会社に勤務していたり、単発的に雇っている場合は、専従者とはなりません。

たとえば、高校生や大学生の子どもを夏休み期間中のみ事業を手伝わせて給与を支払っていた場合でも、その高校生や大学生は専従者としては見なされません。

収入の内訳にほかの仕事から得た金額が含まれていない、あるいは、青色申告者の事業に専従できる状態であったかどうかが判断基準となります。判断に迷う場合は、税務署へ相談するとよいでしょう。

税務署に届出書を提出していること

専従者給与を活用するためには、税務署に「青色事業専従者給与に関する届出書」をあらかじめ提出しなければなりません。届出書は、国税庁のホームページから気軽にダウンロード・印刷ができます。

届出書の提出期限は、該当する年の3月15日までです。当てはまる年の1月16日以降に開業した場合や新しい専従者がいることになった場合は、事業を始めた日や専従者がいることになった日から2か月以内に提出しましょう。

また、届出書の内容に変更が発生した際は「青色事業専従者給与に関する変更届出書」を税務署へ遅滞なく提出しましょう。変更届出書の提出が必要である代表的な例としては、給与を上げる場合や専従者が増える場合などが挙げられます。

相当であると見なされる給与額であること

家族間の給与は恣意的になりがちですが、専従者給与は相当であると判断できる額でなくてはいけません。したがって過大と見なされる給与となっている場合は、認められません。

相当であるかどうかは、同様の仕事をほかの従業員にさせた場合を基準に判断されます。また、家族間で行っている事業は一般的な働き方とはいかない場合もあり、その場合も判断基準となります。

たとえば、週に5日間・合計40時間の労働で成り立つ事業でも、家族間であれば軌道に乗るまで休まずに働く場合もあるでしょう。その場合は、特殊な働き方も考慮して相当な給与額を決める必要があります。

専従者給与を活用するときの注意点

専従者給与は節税対策に効果的ですが、注意点を把握していないと効果が薄れてしまいます。今回は、専従者給与に関する注意点を3つ紹介します。

注意点まで踏まえたうえで、専従者給与を導入するかどうかを判断しましょう。

白色申告では適用できない

白色申告では経費にできる金額に制限がかかるため、厳密にいうと、専従者給与の適用とはなりません。白色申告の場合は「事業専従者控除」という名目で一定額の給与を経費にできます。具体的には、配偶者の給与は86万円まで、そのほかの親族は50万円まで経費として計上可能です。

また、白色申告の場合は事前の届出は不要であり、確定申告のみを行い、所得税を支払うことになります。

青色申告の方が経費にできる額に制限がないため、税金対策という視点から見ると、白色申告よりも青色申告の方が高い節税効果へつながります。

月88,000円以上は源泉徴収を行わなければならない

専従者給与としての月の給与額を88,000円以上にしている場合は、年間103万円以上の収入が見込まれるため、源泉徴収が必要になります。

よって、より節税対策を行いたい場合は、専従者給与を月88,000円未満に抑えることが必要です。仕事内容や勤務時間などを考慮し、月88,000円未満が妥当であるかどうかを検討してみましょう。

月88,000円未満にしておくことで源泉徴収が不要になるほかに、会計処理の手間が省けるというメリットもあります。

扶養控除・配偶者控除を受けられない

専従者給与を活用する場合、扶養控除や配偶者控除を受けられなくなります。

扶養控除とは、納税者と生計をともにする一定の条件を満たす扶養親族の合計所得金額が38万以下の場合に適用される控除です。また、配偶者控除とは、控除を受ける予定の配偶者の合計所得金額が38万円以下の場合に適用される控除です。

つまり、節税効果を上げるためには「38万円」をボーダーラインと考え、パターン別に発生する所得税額を計算しながら給与額を決めるとよいでしょう。具体的には、扶養控除や配偶者控除を受けられる場合・専従者給与を活用する場合(扶養控除・配偶者控除を受けられない場合)で計算し、各パターンで発生する所得税額の確認を行います。

また、場合によっては年金や社会保険料の控除についても合わせて考慮しなければなりません。年収が130万円以上であれば扶養から外れ、年金や社会保険料は自己負担となります。相当額な給与と節税効果を天秤にかけ、どの額が最も妥当であるかを計算しながら考えましょう。

専従者給与のよくあるQ&A

専従者給与に関してよくある質問を3つ紹介します。どの質問も重要な内容であるため、実際に専従者給与を活用する前に把握しておきましょう。

上限はある?

専従者給与には、経費として計上できる額に上限がありません。ただし、専従者給与は業務に見合った額でなければなりません。働いた日数や時間、業務内容などを踏まえ、ほかの人の場合でも相当する額になっているかどうかを考慮して専従者給与として与える額を決めましょう。

もし専従者給与が相当額でなければ、経費として計上できなくなり、場合によっては税務署から問い合わせが来る場合があります。また、前述したとおり、給与を増額する際は「青色事業専従者給与に関する変更届出書」を遅滞なく税務署へ提出する必要があります。もともと届出書に記載すべき金額は上限額であり、その額を下回る場合は問題ありません。

届出書の提出を忘れるとどうなる?

「青色事業専従者給与に関する届出書」が未提出のまま専従者給与を活用していた場合は、税務調査時に指摘を受ける可能性があります。気づいた時点で、なるべく早めに届出を所轄の税務署に提出しましょう。

もし届出書が未提出のまま税務調査の日を迎えてしまった場合は、税務署の職員の指示に従い、対応しましょう。

途中でやめても経費として認められる?

専従者給与の活用を途中でやめたうえで、就業期間が6か月を超えている場合は、原則その年に支払った給与は経費として計上できます。

6か月未満であれば、経費としての計上はできません。ただし、6か月未満である場合はすでに納めた源泉徴収税額の還付を受けられ、事業主は該当する配偶者に関する配偶者控除の適用を受けられます。

専従者給与以外にもある税金対策

専従者給与のほかにも、一人親方が活用できる税金対策は主に4つあります。現在の経営状況を振り返り、取り入れられる税金対策はないかを考えながらご覧ください。

減価償却の特例

一人親方は、税金対策として少額減価償却の特例を利用できます。特例の内容としては、30万円未満の減価償却資産は年間300万円を限度として、全額を損金に算入できるという内容です。

本来であれば、減価償却は毎年行わなければいけません。しかし、たとえば税込30万円未満の機械を購入した場合は、減価償却を行わずに、購入した年の経費として計上可能です。ただし、少額減価償却の特例を受けるには一定の条件を満たす必要があります。

条件は、以下のとおりです。いずれの条件も、フリーランスを含む個人事業主に限られます。

  • 青色申告者であること
  • 資本金あるいは出資額が1億円以下
  • 従業員数が常時1,000人以下

事業で使う機器を見直し、どれほどのメリットを受けられるかを確認してみましょう。

短期前払費用の特例

短期前払費用の特例も、税金対策の一環として活用できます。この特例は、継続的に支払いが必要なものや金額的に重要性が低いものなどを対象に、支払日から1年以内に提供される役務であることを判断基準として、全額経費として計上できるというものです。

短期前払費用の対象となる一例としては、家賃やシステムのリース料などが挙げられます。しかし、利益が出た年に限定して短期前払費用の特例を活用してしまうと、税務調査で否認される場合があるため、注意しましょう。

小規模企業共済への加入

小規模企業共済への加入も、税金対策として効果的です。共済とは、加入者が支払う一定の掛金により、経済的困難や生活の安定を支える制度です。一人親方の場合、共済への掛金は経費として計上できるため、税金対策へとつながります。

一人親方を対象にした共済は、月額数百円で最短翌日加入できるものや途中で掛金の金額を変更できるもの、取引先の倒産による連鎖倒産を防ぐためのものなど、種類はさまざまです。経営で抱えている懸念材料をもとに、共済会への加入を検討してみましょう。

小規模企業共済はリスクマネジメントを行ううえで、大きな役割を果たします。税金対策としてはもちろん、退職金など将来性を考えるうえでも、共済会への加入はおすすめです。

■中小機構(小規模企業共済)の概要はこちらから→https://www.smrj.go.jp/kyosai/skyosai/

法人化

ある程度事業が大きくなってきた場合は、法人化も税金対策として役に立ちます。個人事業主から法人化する具体的なメリットとしては、まず所得税の節税につながります。

また、経費にできる範囲が広がります。給与や役員報酬、賞与も経費として計上可能です。さらに、法人化は信用度が増すため、今までにない大きな規模の仕事を受注できるかもしれません。

しかし、法人化にはやはりデメリットもあります。まず法人化するためには、時間や手間がかかります。ほかにも、社会保険料の負担額の増加や法人税の納付会計処理の複雑化など、とくに金銭面へのデメリットが大きいです。

メリット・デメリットの両方をあらかじめ把握したうえで、法人化を検討しましょう。また、実際に法人化する際は、主に以下の3つのタイミングを目安にしましょう。

  • 年間の所得が1,000万円を超えたとき
  • 年間の売上が1,000万円を超えたとき
  • 事業拡大を望むとき

法人化するタイミングに絶対的な正解はありませんが、今後を見通す際に法人化をするタイミングは見極めておきましょう。

まとめ

今回は、一人親方の税金対策の一環となる専従者給与について解説しました。専従者給与は、青色申告者のみが使える特権です。現時点で経費として計上しているものを見直し、専従者給与導入後の節税効果を事前に計算しながら、実際に導入するかを検討しましょう。

経費の見直しの一部として、労災保険も見直しが必要です。もしよりよい労災保険への加入を検討している場合、【親方プラス】がおすすめです。

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■ここまで一人親方の専従者給与の正しい活用について解説しました。こちらでは、専従者給与を利用することで生じる可能性のある労災保険の切替手続きについて解説しますので合わせてご覧ください。https://oyakata-plus.jp/column/employment-industrial/

 

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