電気工事で一人親方になる方法。 年収や労災保険の重要性まで徹底解説

電気工事の仕事は会社員としてだけでなく、独立した個人事業主として働くことも可能な業種です。
ただ、電気工事士は単なる個人事業主ではなく「一人親方」という括りの個人事業主になります。
この記事では、電気工事士の独立で大切な一人親方の理解、労災保険や年収などについて解説していきます。
電気工事の一人親方になる条件
電気工事業で独立(一人親方)になるには、どういった手順を踏めば良いでしょうか。そもそも電気工事業の独立でしっかり稼ぐことは可能なのでしょうか。
電気工事の独立には資格など条件が必要
電気工事業で独立するには、資格や条件が必須となります。
まず 第一種電気工事士、最低でも第二種電気工事士の資格を取得していなければなりません。さらに免状の交付後、登録電気工事業者等のもとで、3年以上の電気工事に従事した実務経験が必要となります。
以下に資格について詳しく記載します。
項目 | 第一種電気工事士(一級) | 第二種電気工事士(二級) |
---|---|---|
対応電圧 | 高圧(600V超)含むすべて | 低圧(600V以下)のみ |
対象施設 | ビル、工場、大規模施設など | 一般住宅、小規模店舗 |
主な工事内容 | 複雑な大規模電気工事 | 照明・コンセント・エアコン設置など |
難易度 | 高い(実務経験が必要) | 比較的易しい(実務経験不要) |
目的・用途 | 独立・開業にも必要 | 電気工事の入門資格として人気 |
また、一人親方についての詳細は以下の記事で詳しく解説しています。併せてご覧ください。
→ 一人親方とは?
電気工事の一人親方になる手順
自身の資格や独立条件を確認できたら、実際に開業の手続きをしていくことになります。
開業届の提出
事業開始から1ヶ月以内に税務署に開業届を提出する必要があります。また、青色申告を希望する場合は、開業届と併せて青色申告承認申請書も提出しましょう。
電気工事業の申請
電気工事業を営むためには、都道府県知事または経済産業大臣に電気工事業の登録申請を行う必要があります。この手続きは電気工事業の業務に係る登録等を定めた法律に基づいて行われるものです。
社会保険・労働保険の手続き
一人親方となる際には、国民健康保険と国民年金への加入手続きが必要となります。
さらに、建設業の一人親方として労災保険の特別加入も行うことで、万が一の事故に備えることができます。一人親方は個人事業主であり、本来であれば労働者の保険である労災保険の加入対象ではありません。しかし業務内容や働き方などから、特例的に労災保険加入が可能となります。
一人親方は、国から認可を得た団体に所属することで労災保険に加入できます。当団体では比較的安価な費用、クレジットサービス決済、特典・優待など充実のサービスで一人親方のみなさんをサポートしています。
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事業用口座の開設
事業の透明性を確保し、個人の生活費と事業費を明確に区分するために、事業専用の銀行口座を開設することが重要です。これにより、確定申告時の経理処理も容易になります。
電気工事の一人親方は高年収が期待できる
開業の手順を確認してきました。続いて、一人親方になった際の収入面を見ていきましょう。
一人親方の仕事は非常に多岐にわたる
電気工事の仕事は多岐にわたり、電気配線の敷設やコンセントの設置から始まり、照明器具やエアコンの取り付け作業も担当します。さらに大型機器の制御回線の保守点検や変電設備などの配線工事も重要な業務です。配電盤や各種電気設備の据え付け、故障時の修理や定期的なメンテナンス作業、防犯カメラの設置なども行います。
電気工事の現場は非常に多様で、一般住宅からオフィス、工場、病院、学校、店舗、商業施設など、あらゆる場所が仕事場となっています。
この幅の広さ、資格が必要な面から考えても、電気工事業の需要は高く、一人親方として独立してもコンスタントに仕事を得られる可能は高いと言えます。もちろんコミュニケーションや営業などネットワーク構築力なども問われるため、一定の競争力を保有しているのは前提となります。
電気工事業の一人親方は比較的高年収と言える
電気工事業の一人親方の年収は500万円から800万円と言われています。日本の平均年収が440万円程度とされていますから、比較的高年収と言えるでしょう。
国家資格を保有する必要性はもちろん、独立するまでに実績や年数が必要な点、何より必要な場面が多く需要が消えることはまずありません。
景気や地域などによって年収変動をするに違いありませんが、一定の年収を得ることは十分に可能な市場です。
他の一人親方の業種の年収についても記事解説していますので、参考にしてください。
労災保険は電気工事に必須
電気工事の一人親方には一定のメリットがあり、条件を満たせば独立は可能であると説明してきました。
独立後は営業、人脈作り、経理への理解などやるべきことはさまざまありますが「労災保険」も忘れてはならない必須なものと言えます。
一人親方労災保険の補償内容
一人親方は個人事業主ですが、労働者と同じ補償のある労災保険に加入する資格があります。主な補償内容は以下になります。
給付の種類 | 補償内容 | 支給条件・期間 |
---|---|---|
療養補償給付 | 業務上の負傷・疾病に対する治療費 | 指定医療機関で受診すれば治療費全額支給 |
休業補償給付 | 働けない期間の所得補償 | 休業4日目から給付基礎日額の80%(うち特別支給金20%) |
傷病補償年金 | 長期療養が必要な重度の傷病に対する補償 | 療養開始から1年6ヶ月経過後、傷病等級(1~3級)に該当した場合 |
障害補償給付 | 後遺障害が残った場合の補償 | 障害等級(1~14級)に応じて年金または一時金を支給 |
遺族補償給付 | 業務災害による死亡時の補償 | 遺族の人数・続柄に応じて年金または一時金を支給 |
葬祭料 | 葬儀等の費用補償 | 給付基礎日額の30日分または315,000円の高い方を支給 |
介護補償給付 | 重度障害で介護が必要な場合の補償 | 常時介護:最大174,000円/月、随時介護:87,000円/月(令和6年現在) |
療養、休業、疾病はもちろん、障害や遺族補償、葬祭、介護までカバーする保険になります。通勤や業務中の事故やケガに対する補償であり、個人的な状況による事故やケガと判断された場合は労災認定がなされないため、注意が必要です。
一人親方の労災保険は任意保険であり、会社員のように企業側の加入で自動的に補償されるものとは異なります。
任意ではありますが、一人親方が大手ゼネコン関連の案件を請け負うには労災保険加入がほぼ必須と言える状況です。仕事のチャンスをフイにしないためにも必ず加入しましょう。
労災保険の加入方法
一人親方の労災保険加入は、まず特別加入団体に所属する必要があります。特別加入団体とは、国の労働局から認可を得た団体であり、一人親方は団体を経由して労災保険に加入できます。
特別加入団体は提供するサービスや入会金、会費などが異なります(※保険料自体は国が決めたもので団体ごとに変わりはありません。補償内容も一律です)。またカバーする地域にも違いがあります。自身に合った団体、自身の働く地域を対象にした団体を選びましょう。
当団体は47都道府県をカバー、多数のサービスやクレジットカード決済などを用意しています。詳細は以下からご覧ください。
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労災保険の費用
前述の通り、一人親方の労災保険は「特別加入」であり、その制度内での保険料がかかります。
労災保険料そのものの金額は給付基礎日額に基づいて計算される一律のもので、国に納付することになります。
給付基礎日額とは、労災保険の保険料や給付額の算定基準となる1日あたりの金額です。
当団体では基礎給付日額を3,500円、6,000円、10,000円の3つのプランをご用意しています。労災保険料および年会費の合計金額は以下になります。
※給付基礎日額は、3,500円、6,000円、10,000円以外のプランをご希望の場合は別途で見積もりを承ります。
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電気工事業にとっての労災保険の重要性
電気工事業は高圧の電流を取り扱ったり、高所作業の場合もあるなどケガや事故のリスクが比較的高い業種です。
万が一事故になった際、労災保険に入っていないと前述したような補償を一切受けることができません。休業中の補償もなく、生活に大きな打撃をもたらします。
危険の伴う仕事だからこそ、もしもの備えは必ずしておきましょう。
電気工事の一人親方には魅力がある
電気工事業の一人親方は高年収も可能であり、会社員よりも自由が利くなど魅力は非常に多くあります。
一方で事故やケガのリスクもあり、営業力も必要になるなど厳しい側面もあります。だからこそ必要な備えはしっかりとしておく必要があります。スムーズな開業手続き、独立後の営業活動はもちろん、一人親方労災保険の加入なども漏れなく進めていきましょう。
投稿者プロフィール

- 代表理事
-
いつもコラムをお読みいただきありがとうございます。
『建設業界を元気にしたい!』そんな思いで建設業に従事する方々が抱える問題点や悩み事に少しでもお役に立てれば幸いです。
【略歴】
・2011年 某外資系保険会社に入社
・2013年 労災保険特別加入団体の運営を開始
・2016年 大手生命保険会社100%出資代理店へ転身
・2024年 一人親方労災保険連合会【親方プラス】を設立 現在に至る
【趣味・特技】
キャンプ、つり、スキー、サッカー、ゴルフ…etc
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