一人親方は建設国保と労災保険を併用すべき!仕組みや国保健康保険との違いも解説

一人親方は建設業など特定の業種における個人事業主であり、会社員の社会保険のようなものが用意されることはありません。
一人親方は自ら労災保険や国民健康保険に加入する必要がありますが、特に建設工事業では「建設国保」というものがあります。
今回は建設国保と国民健康保険の違いやメリット、労災保険との併用などについても解説していきます。
建設国保とは
建設国保は、全国の大工・とび・土木・造園・左官・板金などの建設工事業に従事する方が加入できる保険です(詳細はコチラをご確認ください)。
建設国保を運営するのは業界団体であり、市区町村が運営する一般の国民健康保険とは異なります。建設業の一人親方は一般の国民健康保険に入るか、建設国保に入ることができます。
建設国保だからこそのメリットやデメリットがあり、国民健康保険との共通点もあります。しっかりと内容を確認しましょう。
一人親方の建設国保と国民健康保険
一人親方は建設国保と国民健康保険のいずれかに加入する必要があります(75歳以上であれば、後期高齢者医療制度となります)。
建設国保と国民健康保険には、主に以下のような違いがあります。
項目 | 建設国保(建設国民健康保険組合) | 一般国民健康保険(市区町村国保) |
---|---|---|
運営主体 | 業界団体 | 市区町村 |
加入対象者 | 建設業の自営業者や一人親方 | 会社員・公務員以外の全ての人(自営業者、無職者など) |
加入条件 | 建設業の仕事をしていること、建設業の職種団体に所属していること | 職場の健康保険に加入していないこと、住民登録のある市区町村での加入が必要 |
保険料 | 職種団体の規定による、一般国保より安いことが多い、全国一律の保険料体系 | 市区町村ごとに異なる、前年の所得や資産に応じて算出、地域によって大きな差がある |
保険料の算出方法 | 組合ごとに定めた定額保険料や所得に応じた計算方式 | 所得割、資産割、均等割、平等割の4方式(自治体により異なる) |
給付内容の基本 | 医療費の7割給付(自己負担3割) | 医療費の7割給付(自己負担3割) |
付加給付 | 傷病手当金(組合によって異なる)、出産手当金、家族出産育児一時金加算、特定健診の自己負担軽減など | 基本的に付加給付なし |
健康診断・保健事業 | 建設業に特化した健康診断、無料または低額の人間ドック、各種割引制度 | 特定健診・特定保健指導、市区町村独自の保健事業 |
手続き窓口 | 所属する建設業の職種団体 | 住民登録のある市区町村役場 |
2つの保険にはさまざな違いがあります。一人親方は、まずはこの違いを理解しましょう。
運営主体
建設国保は業界団体、国民健康保険は市区町村が運営しています。そもそもの母体がまず異なるのです。
団体なのか自治体なのか。その点を気にする人もいらっしゃいます。
加入対象者
国民健康保険は、会社員・公務員以外のすべての人が対象となります。自営業や無職者も加入義務があります。
一方、建設国保は「建設業の個人事業主や一人親方」のみ加入できます。建設業の方に特化した国保となります。
加入条件
建設国保は、建設業の仕事をしていること、ならびに建設業の職種団体に所属していることが条件となります。
一方の国民健康保険は、職場で他の健康保険に加入していないことが条件となります。また、住民票のある市区町村での加入することになります。
保険料・算出方法
保険料も2つには大きな違いがあります。
建設国保は、職種団体の規定によって変化しますが、全国一律の金額となります。組合ごとに定めた定額保険料や所得に応じた計算方式を採用しています。
国民健康保険は市区町村によって異なり、前年の所得に応じて保険料が変化します。算出方法は所得割、資産割、均等割、平等割の4方式ですが、こちらも自治体により異なります。
建設国保の方が、一般的に国民健康保険より安くなる傾向にあります。
手続きの窓口
建設国保なら所属する建設業の職種団体、国民健康保険なら住民登録のある市区町村役場が窓口となります。
その他
その他にも、建設業に特化した健康診断の有無や付加給付などの違いもあります。
一人親方はどちら良いか、じっくりと考えて加入をすると良いでしょう。
同時に労災保険も加入を
建設国保か国民健康保険かは一人親方にとって重要ですが、同じくらい重要なのが労災保険の加入です。
事故によるケガや障害、万が一には最悪のケースも想定されることも多いのが一人親方の仕事です。労災に見舞われた際の補償は非常に重要ですし、労災保険加入を雇う条件とする元請け企業も存在します。
一人親方は国に認められた特別加入団体に入ることで労災保険に加入できます。以下より当団体の詳細を確認できますので、ご確認ください。
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一人親方が建設国保に入るメリット
一人親方が建設国保に入るメリットを以下にまとめました。
メリット | 説明 |
---|---|
保険料の割安感 | 保険料が割安の場合が多い。全国一律の保険料体系 |
付加給付の充実 | 一般の国保にはない独自の給付制度が設けられている場合がある。 |
健康診断などの特典 | 建設業に特化した健康診断や人間ドックの割引・補助が受けられることが多い。 |
業界団体のサポート | 建設業専門の保険団体が運営しているため、建設業の実態に即したサポートやサービスが受けられる。各種相談窓口の設置や情報提供など、業界に特化したサービスが充実している。 |
上記のように、建設業ならではの複数メリットがあります。
保険料の割安感
建設国保は、一般の国民健康保険と比較して保険料が割安の場合が多いです。全国一律の保険料体系を採用していますので、地域での差もないのが特徴です。
付加給付
建設国保には、傷病手当金や出産手当金の加算等、国民健康保険にはない独自制度が設けられている場合があります。病気やケガで働けない期間の所得保障が受けられるところもあります。
健康診断などの特典
特典建設業に特化した健康診断や、人間ドックの割引・補助が受けられることが多いのも建設国保のメリットと言えます。
職業病など、業種特有のリスクに対応した保健サービスの充実は安心感も強いのではないでしょうか。
業界団体のサポート
建設国保は、建設業専門の保険団体が運営しています。そのため、建設業の実態に合わせたサービスが受けられます。各種相談窓口の設置や情報提供など、業界に特化したサービスが充実しているのが大きなメリットです。
建設国保のデメリット
建設国保にはデメリットも存在します。マイナス面の理解も大事な部分となりますので、見逃さないことが肝要です。
デメリット | 説明 |
---|---|
加入資格の制限 | 建設業関連の職種で働いていることが条件となるため、業種を変更した場合は脱退が必要になる。 |
職種団体への加入必須 | 建設国保に加入するためには、まず建設業の職種団体(組合)に加入する必要がある |
医療機関の制約 | 一部の建設国保では、指定医療機関や健診機関が限られている場合がある。 |
保険料の減免が薄い |
市区町村国保では所得の低下や災害などの際に保険料の減免制度があるが、建設国保ではそのような減免制度が限られているか存在しない場合がある。 |
加入資格の制限
建設業で働くことが、建設国保に加入する条件です。仮に転職で建設業を辞めた場合、建設国保から脱退、一般の国保に入り直す必要があります。また、建設業でも一部の職種は加入の対象外となります。
職種団体への加入必須
国民健康保険と異なり、まず建設国保を扱う団体に加入する必要があります。その際の会費や手数料、手間がかかることになります。
医療機関の制約
建設国保は業界団体のため、カバーする医療機関や健診期間が限られている場合もあります。地域によっては近隣の医療機関が使えない場合もあるので、確認が必要です。
保険料の減免が薄い
建設国保は保険料が一律のため、一定の収入がある場合は国民健康保険より保険料が安くなるメリットがあります。
ただ、一律なだけに、収入が低くとも保険料が変わりません。市町村の国保には収入が低い際の保険減免措置がありますが、それがないのです。場合によってはデメリットとなるでしょう。
一人親方労災保険の特別加入と併用
ここまで建設国保の詳細について説明してきましたが、一人親方なら同時に検討したいのが労災保険の加入です。
一人親方の仕事の危険度から、国の労災保険に入ることは国保の選び方と同等に重要です。一人親方が仕事を請け負う上での信頼度や条件にもつながる可能性が高いのです。
当団体では以下のようなサービスを用意しております。建設国保の加入をお考えの一人親方は、労災保険を併用することをおすすめします。
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一人親方の建設国保は慎重に、労災保険はマスト
一人親方にとって、建設国保にはメリットもあればデメリットもあることを解説してきました。
建設業に特化した国保だけに「かゆいところに手が届く」というメリットは大いにあるものの、業界団体運営だからこその弊害やリスクもあるということがわかります。
国民健康保険、建設国保ともにメリットや特徴が異なるため、自身の好みに合致する保険を選ぶべきでしょう。また、労災保険の特別加入の併用も必ず検討しましょう。
投稿者プロフィール

- 代表理事
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いつもコラムをお読みいただきありがとうございます。
『建設業界を元気にしたい!』そんな思いで建設業に従事する方々が抱える問題点や悩み事に少しでもお役に立てれば幸いです。
【略歴】
・2011年 某外資系保険会社に入社
・2013年 労災保険特別加入団体の運営を開始
・2016年 大手生命保険会社100%出資代理店へ転身
・2024年 一人親方労災保険連合会【親方プラス】を設立 現在に至る
【趣味・特技】
キャンプ、つり、スキー、サッカー、ゴルフ…etc
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